税務調査といえば、「マルサの女」を思い出してしまいますが、事業主が最も恐れる存在、それが税務署ではないでしょういか。
なんとかして税務署から調査に入られにくい方法はないものかと考えてしまいますが、無くもありません。よく言われるのは、「渋谷に会社を作る」という方法です。渋谷は大企業が非常に多く、そもそも会社の数が半端ではありません。そうなると特に小さい会社や個人事業主は見逃される確立が高くなると言えるかもしれません。ただ、税務署はKSKというシステムを使ってある程度は機械的に調査対象を選定しているので、この地域は極端に見逃されやすいというのはあまり無いと思います。それに調査対象が多い地域には署員もそれなりの数が配置されています。
また企業の場合は3月決算だと調査に入られにくいという話もありますが、これはつまり、3月決算の会社が全体の3割を占めているので、3月は税務署にとって忙しくなるのではないかという考え方です。ところが税務署はなにも決算の月に限って調査に入るわけではありません。いつでも入ることができるので、特に3月は手が回らないということはないのです。よって、この方法は効果が無いといえるでしょう。
しかし、会社は市場経済を活性化させるためのしくみで、そのため法人格にはあらゆる権利が優遇されています。ですので税務調査を避けることが基準で会社が動いていたのでは本末転倒だと言えるでしょう。
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Kenski1970